Kanda Group


illustration by Vesper Studio

This is a website of a laboratory studying neuroendocrinological area in teleosts. We are studying several phenomenone related to pituitary and hypothalmus. Our interests include reproduction, evolution, and other physiological phenomena (Atmosphere and Ocean Reserch Institute, the University of Tokyo, Shinji Kanda). 


大学院生(修士・博士課程)を募集しています(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻)。ラボの見学も歓迎です。くわしくはこちら。学振PD等の相談も随時受け付けています。

Research keywords: neuroscience, neuroendocrinology, comparative endocrinology, evolution, brain, pituitary gland, fish, ancient fish, sea, transgenic, knockout, genome editing, microscopy, patch clamp, calcium imaging, in situ hybridization, immunohistochemistry, reproduction, FSH-RH, non-visual photoreceptors, non-model organisms, mouthbrooding

Vertebrates originated and thrived in the sea, with teleosts being the most successful group in terms of both species diversity and population size. Studying the regulatory mechanisms that govern the physiology of teleosts provides valuable insights into the universality and adaptive evolution of vertebrate systems.

We focus particularly on processes such as homeostasis and reproduction, both of which are regulated by the brain (hypothalamus and pituitary) . To investigate these general mechanisms, we use medaka, which are highly accessible to various experimental methods, including genetic manipulation. Insights gained from studying medaka will not only enhance our understanding of evolutionary processes but may also have future applications in marine biology. In addition, we use marine fishes showing characteristic traits/behavior to understand the biological significance and mechanisms underlying the characteristic properties.

For any inquiries regarding research opportunities or joining the laboratory as a student or post-doc, please contact us via email:  Shinji Kanda <shinji[at]aori.u-tokyo.ac.jp>.


研究のキーワード:神経科学・神経内分泌学・比較内分泌学・進化・脳・脳下垂体・魚・真骨魚類・古代魚・海・トランスジェニック・ノックアウト・ゲノム編集・顕微鏡・パッチクランプ・カルシウムイメージング・in situ hybridization・免疫組織化学・性・繁殖・小型魚類・FSH-RH・非視覚性光受容体・非モデル生物・口内保育

 

脊椎動物はで生まれ、そして繁栄しました。その中でも、最も種の上でも、数の上でも繁栄しているのは真骨魚類。真骨魚類の身体の制御メカニズムを理解することは、脊椎動物のシステムの一般性・適応進化を理解する強力な材料になります。

個々の細胞はバラバラの発現、活動をしているのに、個体としては結果として恒常性が保たれています。機械ならこのようなばらつきがあったら動かないでしょう。温度が変わると酵素の活性はバラバラに変わるのに、たとえばメダカは0度近くから30度を超える水温でも生きていられます。なぜでしょうか。

それを担う生物の持つ本質は、”生き物のもつ柔軟さ”。遺伝子発現レベル、細胞レベル、組織レベルでたくさんのフィードバックが存在していることを暗に示唆しています。これをつくるニューロンの制御ホルモン制御(個体レベル)・遺伝子進化(長い期間としての)について研究しています。

とくに、が制御する全身のホメオスタシス、生殖などの現象に着目しています。メカニズムを理解するのに最適なのは、遺伝子操作をはじめとするさまざまな手法が利用しやすい動物で、我々はメダカを用いています。メダカでわかったメカニズムから、進化を理解し、あるいは、海の魚での将来の応用利用のベースになっていきます。

進行中の研究テーマ

 

  1. 魚の生殖・浸透圧調節・体色変化・ストレス応答等、視床下部・脳下垂体を介した神経内分泌学現象の制御メカニズム
  2. 家畜化された従順すぎる魚-彼らが失った遺伝子から繁殖・行動のメカニズムを解く-
  3. 遺伝子の柔軟性(パラログ同士の関係性)・・パラログの補償作用、ゲノム倍化と進化
  4. 新しく同定された視床下部因子、FSH-RHに関する研究
  5. 脳下垂体の内分泌細胞自体が直接光を受容する新規現象に関する研究
  6. オスが卵を口内保育する魚のメカニズム
  7. 一年生魚を用いた、繁殖が死を引き起こす仕組み

※まったく新しいジャンルの研究は未公開なので、直接お問い合わせください。

手法
免疫組織化学、in situ hybridization、トランスジェニック、ノックアウト、パッチクランプ、Ca2+イメージング、定量PCR、oocyte clamp、行動実験、オプトジェネティクス、次世代sequence、プログラミング、ホルモン投与、ELISA、エンハンサー解析

使用する動物は(主に)魚類です。
メダカがメインですが、状況に応じておもしろい特徴を持った生物、進化的に意義深い動物も使用しています(ゼブラフィッシュ、キンギョ、ピラニア、ヘッドアンドテールライトテトラ、アカヒレ、ブラインドケーブカラシン、Xenopus tropicalis/laevis、ハイギョ、ポリプテルス、バタフライフィッシュ、スポッテッドガー、クロホシイシモチなど)。
大学院生・ポスドクの参画も随時募集しております。一緒に研究をしたいと思われた方、ご気軽に神田までご連絡ください。研究室見学も随時受け付けています。現行のテーマでもいいですし、面白いテーマの持ち込みも歓迎です。


新着情報

 
2024年9月10日
Tools/Protocolsに、googleスプレッドシートを利用した餌やり記録とリマインダーの説明とソースコードをいれました。
 
2024年6月30日
FSH-RHの同定に冠する論文がリリースされました。
プレスリリースはこちら。
 
2024年4月1日
メンバーを更新しました
 
2024年3月21日
博士3年の福田彩華さんが理学系研究科研究奨励賞を受賞しました。
 
2024年3月6日
プレスリリースはこちら。
 
2024年2月16日
博士3年の福田彩華さんが大気海洋研究所の博士論文発表会にて、所長賞を受賞しました。
 
2023年11月22日
博士1年の上原峻さんが第47回 日本比較内分泌学会で若手研究者最優秀発表賞を受賞しました。
博士1年の山川真奈さんが第47回 日本比較内分泌学会で学生優秀ポスター発表賞を受賞しました。
 
2023年11月3日
今年になってから、BioRxivにあたらしい論文候補を三つ投稿しています。どれもとても新しい内容です。
脳下垂体のMSH細胞が光を感じてホルモン放出
 
FSH-RHの同定
 
ピラニアのエンハンサーをメダカとゼブラに組み込み、GnRH1,3神経系の進化を解析(->iScienceに出版)
 
 
2023年9月22日
修士2年の上原峻さんが第29回 小型魚類研究会でBest Presentation Awardを受賞しました。
 
2023年6月24日
修士2年の石原光さんが、WINGS-LST/SPRING-GX General meeting2023においてベストポスター賞を受賞しました。
 
2023年4月9日
メンバーと研究内容一部を更新しました。
 
2022年11月14日
トラザメ胚や初代培養に遺伝子導入を行う論文がリリースされました。ポスドクで在籍していた藤森さんが行った仕事です。非モデル生物のtransientな遺伝子導入を各種試みており、トラザメの研究はもちろんのこと、他の非モデルでの参考にもなれば良いと思っています。
 
2022年9月21日
修士1年の石原光さんがユニーク会第7回研究会において、発表奨励賞を受賞しました。
 
2022年8月1日
論文を更新しました。
 
2022年4月1日
メンバーを更新しました。
 
2021年12月25日
Laboratory Fish in Biomedical Research という本に、2章(Chap9,10)、皆で執筆しました。
初期発生の利用は多くありますが、大人の利用はまだまだ少ない小型魚(メダカ)をモデルにすることを主にフォーカスした方法論について書いてあります。必要な方はご連絡ください。
 
 
2021年9月10日
博士1年の福田彩華さんがユニーク会第6回研究会にて、最優秀口頭発表賞を受賞しました。
 
2021年5月29日
論文を更新しました。行動撮影、記録を効率化するためのツールをまとめた論文がリリースされました。また、これをつかって定量解析した、野生メダカとラボのメダカ(卵からラボで生まれて、飼育条件は一緒)の遺伝的差異に起因する性行動の違いに関するデータも含んでいます。
 
2021年4月1日
メンバーを更新しました。
 
2021年1月20日
論文を更新しました。2020年3月にノルウェーから短期でインターンで来たRoyanさんにメダカの採血・生殖腺除去手術・血中ホルモン測定法を手ほどきしたものを、動画ベースのジャーナルにプロトコルとして載せました。
 
2020年4月1日
メンバーを更新しました。
 
2019年9月13日
論文更新。メダカのステロイドホルモン投与法の検討に関する論文がリリースされました。E2の日内変動の存在や、OVX、E2の各種投与法後の血中濃度の動態を示しています。
 
2019年8月16日
遺伝子から解き明かす魚の不思議な世界発売記念シンポジウム
 
2019年8月10日
「遺伝子から解き明かす魚の不思議な世界」が出版されました。ハイアマチュアのところから専門家向けの本で、15名の著者で執筆しました。
https://www.isshikipub.co.jp/science/genes-fish/

 

一部が読めますhttps://www.isshikipub.co.jp/2019/07/10/web-book-gen-

2019年8月1日
論文更新。エストロジェン受容体によるFSHネガティブフィードバックメカニズムの解明に関する遺伝学的解明の論文がリリースされました。

 
2019年4月13日
研究紹介に写真を追加しました。メンバーページ更新。
 
2019年1月1日
東京大学大気海洋研究所の生理学分野の准教授として着任しました。

2018年11月27日
脊椎動物の生殖を調節する神経内分泌機構の進化について考察した総説がリリースされました

2018年11月19日
小型魚類研究の本のチャプターとして、メダカを用いた脊椎動物生殖中枢制御メカニズムの研究内容・方法の詳説がリリースされました。

2018年1月7日
エストロジェン受容体発現細胞を可視化することで、神経回路を研究するアプローチした論文がリリースされました

 
2017年12月10日
Takahashi et al.,2016が、Endocrine societyによる2016-17の神経内分泌学で発表された論文の中で重要な論文として選ばれました。Thematic Issue: Neuroendocrinologyとしてまとめられています。

2017年11月19日
日本比較内分泌学会奨励賞をいただきました。
 
2017年10月19日
キスペプチンの未知の機能の同定、および魚におけるHPG軸制御の否定の論文がリリースされました

2017年6月
日経サイエンス8月号のフロントランナー挑むに取材していただきました。

2017年1月29日
”研究内容”のページを少しだけアップデートしました。
 
2016年9月21日
栄養と生殖の性差に関する論文がリリースされました

2016年8月28日
ゴナドトロピンとGnRHのノックアウトメダカを用いた進化に関する論文がリリースされました
実験医学にピラニアの話を書きました。別刷り希望はメールでご連絡ください。
 
2012年6月26日
サイトをオープンしました。

学会・研究会等参加予定

2024
8/29-9/1 日本比較内分泌学会@函館
9/11-13 日本動物学会@長崎
9/15-19 International Society for Fish Endocrinology @ Baltimore
9/22-23 ユニーク会
 
2023
9/7-9 日本動物学会@山形
9/16-17 第8回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会@鹿児島
11/17-19 日本比較内分泌学会@福岡
 
2022
3/5 動物学会関東支部@東京
9/4-8 International Society for Fish Endocrinology & CECE@ポルトガル(オンライン参加)
9/8-10 日本動物学会@早稲田
9/20-21 第7回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会@名古屋
10/28-30 日本比較内分泌学会@東京
12/17-18 第38回 国際生物学賞記念シンポジウム”魚の生物学:その生態、進化と発生”
 
2021
9/2-4 日本動物学会@米子オンライン大会
9/9-10 第6回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会@上智
11/12-14 日本比較内分泌学会
 
2020
3/14 動物学会関東支部@東京
6/6-10 International Society for Fish Endocrinology @中華人民共和国,話す,中止。9月に延期)
9/2-5 動物学会@米子-ISFE代替大会により参加不可能に
9/9-10 ユニーク会@東京-ISFE代替大会により参加不可能に
9/6-10 International Society for Fish Endocrinology & CECE@ポルトガル、話す,中止。延期)
11/6-8 比較内分泌学会
 
2019
3/9 動物学会関東支部@東京
8/29-30 第5回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会@京都
9/4-5 小型魚類研究会@宇都宮
9/12-14 動物学会@大阪
11/8-10 比較内分泌学会
 
 
2018
3/21 動物学会関東支部
6/15 関西おさかな勉強会
7/7-12 AOSCE@シドニー
8/13-14 北海道大学(理)集中講義
8/16-17 第4回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会
9/12-15 動物学会@札幌
11/9-11 比較内分泌学会@仙台
 
2017
3/20 動物学会関東支部
4/28 セミナー 城西大学
8/25-26 第3回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会@基生研
9/21-23 日本動物学会@富山
10/4-5 名古屋大学(理)集中講義
11/17-19 比較内分泌学会@奈良
 
2016
2/4 セミナー 大阪医科大学
2/4 シンポジウム サントリー
3/28 セミナー 帝京大学
6/21 Asia Oceania Society for Comparative Endocrinology in Korea (symposium talk, chair)
6/30 International Society for Fish Endocrinology in Sweden(oral)
8/12-13 第1 回 次世代生命科学の研究会@徳島大学(symposium talk)
8/20-21 小型魚類研究会@基生研
8/21-22 第2回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会@基生研(poster)
11月International Congress of Zoology in Okinawa, Japan (symposium talk, chair)

 

 
2015
12/11-13 日本比較内分泌学会 広島大会
12/2-4  分子生物学会  12/2ワークショップ 小型魚類解体新書
9/17-19 日本動物学会新潟大会
8/20-23 進化学会
8/18-19 第1回ユニークな少数派実験動物を扱う若手が最先端アプローチを勉強する会

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